本来なら「ライブ、舞台、DVD、CD等の感想」のカテゴリーに入るのだろうけど、
今回は心理学的な視点で、感想を書きたいので、こっちのカテゴリーに入れました。
感想は畳みます。激しくネタばれ含むので、ネタばれたくない人はスルーでお願いします。
今回は心理学的な視点で、感想を書きたいので、こっちのカテゴリーに入れました。
![]() | es[エス] モーリッツ・ブライプトロイ (2004/03/03) ポニーキャニオン この商品の詳細を見る |
感想は畳みます。激しくネタばれ含むので、ネタばれたくない人はスルーでお願いします。
あらすじは以下のとおり。(amazonから引用)
新聞広告で集められた被験者を「看守役」と「囚人役」に分け、
模擬刑務所で生活をさせる…。
アメリカの大学で実際に行われた実験を題材に描く、
スリリングなドイツ映画。
元記者の主人公が、起死回生のネタとして被験者に応募し、
実験を記事にしようとする。しかし、実験に参加する前から、
彼の身に奇妙なできごとが連続。そして、実験に参加した彼が体験したものとは?
「役割」を与えられた人間の心理が無意識のうちに変化していく過程は、
予想どおりの展開とはいえ背筋が凍る。自分が同じ立場になったら…という
リアルな恐怖を体感させられるのだ。囚人に課せられた厳しいルールと、
それに反したときの罰則もショッキング。
主演は『ラン・ローラ・ラン』で知られるモーリッツ・ブライプトロイで、
自分の精神がコントロールできなくなっていく記者の姿を迫真の演技でみせる。(斉藤博昭)
この実験はアメリカの大学(スタンフォード大学)でジンバルド教授という
人がやった「監獄実験」というものが題材です。
本来の実験では一般人を公募したのではなく、学生の中から精神的に健全な21名を選び、
模擬刑務所の看守役と囚人役という役割を与えるというものでした。
すると、看守役は日に日に冷酷になり、囚人役は抑うつ状態、不安など病的症状
を示すようになったそうです。あまりの変貌ぶりに、2週間の実験予定を6日で打ち切ったのです。
繰り返しますが、「精神的に健全な学生を選んだ」のに、こういうことが起きたのです。
これは「役割が与える性格への影響の大きさ」というものがどんなものか、
というのを考えさせられる結果になったわけです。
スタンフォード大学のジンバルド教授のHPにこの実験のことが、かなり細かく
書かれています。
Stanford Prison Experiment (英文)
このページを和訳しているページがあるので、興味のある方はどうぞ。
Stanford_Prison_Experiment
私もまだ全部に目を通したわけではないのですが、パッとみた感じ、囚人の制服や
看守たちが与えた屈辱など、映画はかなり忠実に再現しているように思いました。
制服なんてほとんど同じです。
この映画はドイツ人監督によって作られたものですが、アメリカでは未公開になったらしいです。
どうも、実験に参加した学生から「精神的苦痛を受けた」として裁判になり抗争中みたいです。
私が1番興味を持ったシーンは、看守役の中のリーダーが変わるところです。
看守役は8人ぐらいいるのですが、そういう集団には必ず「仕切り屋」的な
存在、つまりリーダーが出現することがあります。
最初にリーダー格だった人物、(便宜上Aとします)は最終的には、新しい
リーダー(以下B)に支配されてしまうのです。
私は映画をダーーっと観ていて「あれ?いつからBがリーダーになったんだ?」
という疑問がずっと頭に残りました。
決定的なことは2点です。
1点はAが錯乱状態になった囚人役の1人に殴りかかられ、大出血するシーンです。
ここで、その殴りかかった囚人を警棒で殴っておとなしくさせたのがBでした。
Aには「囚人からの暴力による恐怖」がBには「囚人を服従させた快感、
しかもAにはできなかったことをしたという優越感」が生まれたのではないかと思います。
2点目は、映画の主人公である囚人役77番による、Bへの言葉です。
これは日ごろコンプレックスに感じていた身体的特徴を思いっきり、
みんなの前で暴露されるのです。この時にBには77番に対する憎悪がふくれたと思われます。
BはAにかわり権力を手に入れる。囚人への罰はエスカレートです。
始まった時点では、看守役、囚人役どちらも、「波風立てずに終わらせて
報酬をもらって帰ろうぜ〜」とかなり楽な気分でした。
それがたったの36時間で看守と囚人に服従関係が発生するのです。
実際の実験ではあり得なかった、映画ならではの脚色もかなりあります。
主人公はわざと実験を混乱させるようなことをおかします。
実験の内容をよく知っている、訓練された軍人が囚人役のなかに紛れ込んでいます。
主人公は、実験内容に最初から不審を抱いていたので、随分、実験に飲み込まれないように
心がけていた感じがするのですが「人生初の過呼吸」を起こしたりします。
軍人によって落ち着くのですがその時の台詞のなかに「panic attack」とい
言葉が聞き取れました。台詞はドイツ語なんですけど、ここだけは聞き取れました。
「恐怖からくるパニックが引き起こす過呼吸だ!息を止めろ!」と言われます。
パニック発作経験者にとっては、このときの恐怖がどんなものか想像できます。
それから実験者のあり方について考えさせられました。
これは映画だから、あんな杜撰な状況での実験だったのでしょうが、
ちょっと酷すぎます。あれだけのストレス下に一般人を置いておきながら
責任者が席を外すなどということは、あってはならないです。
また実験参加者から「もうやめたい」という申し出があった時、すぐに
了承しなかったのもあってはならないことです。
あと、実験と直接は関係ないのですが、主人公と恋人(?)の女性との
関係があんまりよくわからなかったです。実験の間に彼女の映像が
流れるのですが、私にとってはちょっと緩慢に思えました。
彼女の存在はこの映画の中で、何を表していて、どのくらい重要な存在なのか
私にはよくわからないです。
最後に「es」とはフロイトが論じたもので勝手気まま、本能のままに行動したい
動物的な欲望のかたまりとしています。
人の心は「エス」「自我」「超自我」の3つの要素があり、暴れる「エス」を
抑えるのが「自我」、エスや自我をさらに道徳や倫理という立場から見ているのが
「超自我」です。「超自我」は幼少期の躾が大きく関わっていると思います。
この実験では「自我」と「超自我」を破壊して、むき出しの「エス」だけになった人間が
どう動くかというのをよく表しているように思います。
でもエスがあるから人は何かに突き動かされて行動するってことも
あるんじゃないかな、とも思います。
Mr.Childrenも「【es】 〜Theme of es〜」で歌ってるし。
新聞広告で集められた被験者を「看守役」と「囚人役」に分け、
模擬刑務所で生活をさせる…。
アメリカの大学で実際に行われた実験を題材に描く、
スリリングなドイツ映画。
元記者の主人公が、起死回生のネタとして被験者に応募し、
実験を記事にしようとする。しかし、実験に参加する前から、
彼の身に奇妙なできごとが連続。そして、実験に参加した彼が体験したものとは?
「役割」を与えられた人間の心理が無意識のうちに変化していく過程は、
予想どおりの展開とはいえ背筋が凍る。自分が同じ立場になったら…という
リアルな恐怖を体感させられるのだ。囚人に課せられた厳しいルールと、
それに反したときの罰則もショッキング。
主演は『ラン・ローラ・ラン』で知られるモーリッツ・ブライプトロイで、
自分の精神がコントロールできなくなっていく記者の姿を迫真の演技でみせる。(斉藤博昭)
この実験はアメリカの大学(スタンフォード大学)でジンバルド教授という
人がやった「監獄実験」というものが題材です。
本来の実験では一般人を公募したのではなく、学生の中から精神的に健全な21名を選び、
模擬刑務所の看守役と囚人役という役割を与えるというものでした。
すると、看守役は日に日に冷酷になり、囚人役は抑うつ状態、不安など病的症状
を示すようになったそうです。あまりの変貌ぶりに、2週間の実験予定を6日で打ち切ったのです。
繰り返しますが、「精神的に健全な学生を選んだ」のに、こういうことが起きたのです。
これは「役割が与える性格への影響の大きさ」というものがどんなものか、
というのを考えさせられる結果になったわけです。
スタンフォード大学のジンバルド教授のHPにこの実験のことが、かなり細かく
書かれています。
Stanford Prison Experiment (英文)
このページを和訳しているページがあるので、興味のある方はどうぞ。
Stanford_Prison_Experiment
私もまだ全部に目を通したわけではないのですが、パッとみた感じ、囚人の制服や
看守たちが与えた屈辱など、映画はかなり忠実に再現しているように思いました。
制服なんてほとんど同じです。
この映画はドイツ人監督によって作られたものですが、アメリカでは未公開になったらしいです。
どうも、実験に参加した学生から「精神的苦痛を受けた」として裁判になり抗争中みたいです。
私が1番興味を持ったシーンは、看守役の中のリーダーが変わるところです。
看守役は8人ぐらいいるのですが、そういう集団には必ず「仕切り屋」的な
存在、つまりリーダーが出現することがあります。
最初にリーダー格だった人物、(便宜上Aとします)は最終的には、新しい
リーダー(以下B)に支配されてしまうのです。
私は映画をダーーっと観ていて「あれ?いつからBがリーダーになったんだ?」
という疑問がずっと頭に残りました。
決定的なことは2点です。
1点はAが錯乱状態になった囚人役の1人に殴りかかられ、大出血するシーンです。
ここで、その殴りかかった囚人を警棒で殴っておとなしくさせたのがBでした。
Aには「囚人からの暴力による恐怖」がBには「囚人を服従させた快感、
しかもAにはできなかったことをしたという優越感」が生まれたのではないかと思います。
2点目は、映画の主人公である囚人役77番による、Bへの言葉です。
これは日ごろコンプレックスに感じていた身体的特徴を思いっきり、
みんなの前で暴露されるのです。この時にBには77番に対する憎悪がふくれたと思われます。
BはAにかわり権力を手に入れる。囚人への罰はエスカレートです。
始まった時点では、看守役、囚人役どちらも、「波風立てずに終わらせて
報酬をもらって帰ろうぜ〜」とかなり楽な気分でした。
それがたったの36時間で看守と囚人に服従関係が発生するのです。
実際の実験ではあり得なかった、映画ならではの脚色もかなりあります。
主人公はわざと実験を混乱させるようなことをおかします。
実験の内容をよく知っている、訓練された軍人が囚人役のなかに紛れ込んでいます。
主人公は、実験内容に最初から不審を抱いていたので、随分、実験に飲み込まれないように
心がけていた感じがするのですが「人生初の過呼吸」を起こしたりします。
軍人によって落ち着くのですがその時の台詞のなかに「panic attack」とい
言葉が聞き取れました。台詞はドイツ語なんですけど、ここだけは聞き取れました。
「恐怖からくるパニックが引き起こす過呼吸だ!息を止めろ!」と言われます。
パニック発作経験者にとっては、このときの恐怖がどんなものか想像できます。
それから実験者のあり方について考えさせられました。
これは映画だから、あんな杜撰な状況での実験だったのでしょうが、
ちょっと酷すぎます。あれだけのストレス下に一般人を置いておきながら
責任者が席を外すなどということは、あってはならないです。
また実験参加者から「もうやめたい」という申し出があった時、すぐに
了承しなかったのもあってはならないことです。
あと、実験と直接は関係ないのですが、主人公と恋人(?)の女性との
関係があんまりよくわからなかったです。実験の間に彼女の映像が
流れるのですが、私にとってはちょっと緩慢に思えました。
彼女の存在はこの映画の中で、何を表していて、どのくらい重要な存在なのか
私にはよくわからないです。
最後に「es」とはフロイトが論じたもので勝手気まま、本能のままに行動したい
動物的な欲望のかたまりとしています。
人の心は「エス」「自我」「超自我」の3つの要素があり、暴れる「エス」を
抑えるのが「自我」、エスや自我をさらに道徳や倫理という立場から見ているのが
「超自我」です。「超自我」は幼少期の躾が大きく関わっていると思います。
この実験では「自我」と「超自我」を破壊して、むき出しの「エス」だけになった人間が
どう動くかというのをよく表しているように思います。
でもエスがあるから人は何かに突き動かされて行動するってことも
あるんじゃないかな、とも思います。
Mr.Childrenも「【es】 〜Theme of es〜」で歌ってるし。

![es[エス]](http://images.amazon.com/images/P/B00018GYBA.01._SCMZZZZZZZ_.jpg)
これ、旦那と見たなあ。
役割によって人間ってこんなに変貌するんだ。
と、かなり興味深かったです。
それに実話って言うのも、すごいっすね。
最後の方はホント酷くって見てられなかった・・・。
いいみゆちゃんご夫妻もみましたか。
普通の感覚だと最後のほうとか、見るに耐えないですよね。
私は、なんか色々気になって数回みなおしたりしました。
みなおしてる自分がちょっとヤバイかもとか思ったりしました。
ジンバルド教授のHPをみると、実際に行われた実験も、
過激ですね。びっくりしました。素手でトイレ掃除とか
本当にあったことのようです。